急性虚血性脳卒中の治療でメドトロニックのsolitaire™デバイスによるステント型血栓除去術の追加が神経学的転帰の改善をもたらすことがグローバル試験で示される

ダブリン--(business wire)--(ビジネスワイヤ)-- ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン(nejm)誌オンライン版に掲載され、欧州脳卒中機構会議で発表された2件のグローバル試験で、現行の薬剤治療に「solitaire fr 血栓除去デバイス」によるステント型血栓除去術を追加することで、脳卒中患者における身体障害を顕著に低減できることが示されました。これらの試験は、同じくnejmに掲載された3件の先行試験から得られた知見を確認するものです。 「急性虚血性脳卒中に対する一次血管内治療法としての血栓除去術を目的としたsolitaire™ fr」(solitaire™ fr with the intention for thrombectomy as primary endovascular treatment for acute ischemic stroke、swift prime)と「solitaireデバイスによる血管内血行再建術と最善の内科的治療を比較しての8時間内の前方循環脳卒中の治療」(endovascular revascularization with solitaire device versus best medical therapy in anterior circulation stroke within 8 hours、revascat)の両試験はいずれも、急性虚血性脳卒中(ais)患者が対象で、患者が適格である場合のiv-tpaを含む現行の薬剤治療に加え、solitaireデバイスによる治療を受けた場合と、iv-tpaその他の薬剤による単独療法を受けた場合を比較し、脳卒中に伴う身体障害が低減されるかどうかを評価しました。swift prime試験はメドトロニック(nyse: mdt)がスポンサーとなり、revascat試験はメドトロニックからの使途を限定しない補助金に支えられました。 swift primeでは患者196人を評価し、solitaireデバイスの追加によって脳卒中後の身体障害が有意に低減し、脳卒中後90日以内に自立を達成した患者の数が増加することが判明しました。試験では、solitaireデバイスを追加した場合、iv-tpa単独と比べ、患者の機能的自立回復率が有意に上昇することが判明しました(60.2% vs. 35.5%、p=0.0002)。 カリフォルニア大学ロサンゼルス校(ucla)ゲッフェン・メディカルスクール神経科の教授でucla総合脳卒中センター長のjeffrey l. saver医師(md、faha、faan、fana)は、次のように述べています。「swift prime試験は、solitaireデバイスによる治療が安全で、技術的な成功をもたらし、長期身体障害の程度を大幅に軽減することを示しました。この治療法は脳卒中管理における新時代の幕開けを告げるものです。」 同様にrevascat試験(患者数206人)では、症状発症から最長8時間後に薬剤治療(参加患者の70パーセントを占めるiv-tpa治療の適格患者におけるiv-tpaを含む)に加えてsolitaireデバイスによる治療を受けた患者が、機能的自立回復率の統計的に有意な改善(43.7%対 28.2%)を経験し、solitaireデバイスによる治療が薬剤治療単独と比較して優れていることが示されました。 swift primeおよびrevascatの両試験で、同じくnejmに掲載されたグローバル試験の「急性脳障害における血栓溶解時間の延長(動脈内)」(extending the time for thrombolysis in emergency neurological deficits - intra-arterial、extend-ia)、「スモールコア/近位部閉塞虚血性脳卒中の血管内治療」(endovascular treatment for small core and proximal occlusion ischemic stroke、escape)、「オランダにおける急性虚血性脳卒中の血管内治療を対象とする多施設ランダム化臨床試験」(multi center randomized clinical trial of endovascular treatment for acute ischemic stroke in the netherlands、mr clean)から得られた知見が確認されました。これらの試験はすべて、治療までの時間の長さが転帰に大きな影響を与えることを示しました。swift prime試験は先行試験と比較して、ワークフロー(診断から治療にわたる完全なケアサイクル)の劇的な改善を示しました。swift prime試験は7カ国の39施設で実施され、さまざまな医療制度における幅広い適用性と、迅速で効率的なステント型血栓除去術の実現可能性を証明しました。 revascat試験は人口750万人を擁するスペイン・カタルーニャの4カ所の総合脳卒中センターで実施されました。全体では、プロトコルに適格な患者集団の85パーセントが同試験に組み入れられました。revascat試験は適格基準が幅広く、高い患者組み入れ率を達成したため、solitaireデバイスが示した良好な結果は、カタルーニャの脳卒中患者の大多数に対して、高い確率で一般化することが可能です。 hospital universitari germans trias i pujol神経科長のantoni davalos医師(md)は、次のように述べています。「solitaireステント型血栓除去術を支持する圧倒的な数の臨床証拠を提供するグローバル試験が、5件そろいました。これらの知見に基づき、脳卒中に関わるコミュニティーは協力して、脳卒中治療ガイドラインを再評価し、治療可能な患者が専門のセンターを利用しやすくなるシステムを検討する時が来ています。」 solitaireデバイスは小径のカテーテルを使用して、下肢切開部から脳卒中部位の動脈にアクセスします。solitaireデバイスは脳卒中部位に到着すると、直ちに血流を回復し、脳卒中の原因となる血栓の除去に力を発揮します。 メドトロニック回復治療製品グループの一部であるニューロバスキュラー事業のプレジデントを務めるブレット・ウォールは、次のように述べています。「これらの知見は、脳卒中ケアの提供方法について再考するよう、世界の脳卒中治療コミュニティーに迫るものです。実証済みのsolitaireデバイスによるステント型血栓除去術を患者が利用しやすくすることは、脳卒中との闘いに真剣な努力を傾けている私たち全員にとって、重要な目標です。当社はガイドラインの見直しと、それによって患者、医療制度、広く社会にもたらされる利益を支持します。」 世界脳卒中機構によれば、脳卒中は世界における死亡の主因として5番目につけており、世界で600万人近くの死因となっています。 メドトロニックについて アイルランドのダブリンに本社を置くメドトロニック(www.medtronic.com)は、医療技術の世界的リーダー企業として、世界中の何百万人もの方々のため、疼痛の緩和、健康の回復、寿命の延長に努めています。 将来見通しに関する記述は、メドトロニックが証券取引委員会に提出した定期報告書に記載しているものなど、リスクと不確実性の影響を受けます。実際の結果は予想された結果と大きく異なる場合があります。 本記者発表文の公式バージョンはオリジナル言語版です。翻訳言語版は、読者の便宜を図る目的で提供されたものであり、法的効力を持ちません。翻訳言語版を資料としてご利用になる際には、法的効力を有する唯一のバージョンであるオリジナル言語版と照らし合わせて頂くようお願い致します。
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