Abbとioが世界初の直流駆動型データセンターモジュールを提供へ

チューリッヒ--(business wire)--(ビジネスワイヤ)-- 電力・自動化技術で業界をリードするabbグループと、次世代モジュラーデータセンター向け技術・サービス大手のioが、直流(dc)電源を基盤とする新しいデータセンターモジュールの共同開発で合意に達しました。この提携は直流データセンターの需要増加に応えるためのもので、両社は世界初の直流駆動型データセンターモジュールを提供します。この製品は年末までに完成する予定です。 データストレージの急成長とグローバルネットワーキングが相まって、世界中でデータセンターの容量が大幅に増加しました。一般的に、データセンターは典型的なオフィスビルに比べて1平方フィート当たり15倍の電力を消費します。週7日、1日24時間稼働するような場合は、100倍もの電力を大量消費することがあります。このように大量の電力を必要とする施設で効率が改善されれば、経費を大幅に削減し、同時に二酸化炭素の排出量を減らすことができます。 直流駆動技術は電力変換時の損失を減らし、従来の交流(ac)技術より10~20%ほどエネルギー効率が優れているため、データセンターの電力供給に採用されるケースが増えています。また、直流駆動型のシステムはシンプルで場所を取らず、機材、設置、保守管理に掛かる費用が少なくて済みます。 abb低電圧製品部門のヘッドであるtarak mehtaは、次のように語っています。「当社は1950年代に高電圧直流(hvdc)送電の技術を先駆的に開発して以来、直流電源技術で長きにわたって伝統を築き上げてきました。当社は電気自動車の充電、再生可能エネルギー、エネルギー貯蔵、データセンターなど、今日的な多くの応用分野で直流駆動技術の開発を進めています。こうした分野では、経済面でも環境面でも顕著なメリットを実現できます。」 今回のプロジェクトは、直流駆動の応用例を拡大するというabbの目標を浮き彫りにするものです。abbは最近、スイスの大手情報通信技術(itc)サービスプロバイダーgreen.chのために高度な直流配電システムを設計・設置すると発表しました。2011年5月に、直流駆動インフラストラクチャー機器大手のvalidus dc systemsの経営支配権を獲得できるだけの株式を取得しました。 モジュラーデータセンターで使用される標準コンフィグレーションはパッケージ化され、携帯可能であり、従来のデータセンターよりも短時間で製造・配備できます。この新しいモジュールはioのモジュラー製品を拡張してabbが提供する直流電源オプションを追加できるようになります。ioの交流電源供給網(pdn)と同様に、新しい直流駆動型モジュールはio anywhereの諸規格に基づいたハードウエアとソフトウエアのアーキテクチャーを使用して製造します。交流駆動型モジュールと直流駆動型モジュールは、初のデータセンター向けオペレーティングシステムであるio os®により管理・最適化されます。 io最高経営責任者(ceo)のgeorge d. slessman氏は、次のように語っています。「データセンターはこれまでずっと直流駆動型でした。データセンターの内部ではすべての装置に直流電源が使用されています。io osとioのモジュラーデータセンター向けプラットフォームのインテリジェント制御機能を活用することで、データセンター全体を直流電源で動かせるようになりました。一方で、必要な場所と時間において交流電源を供給できる柔軟性も併せ持っています。」 ioは世界最大級の企業、政府、サービスプロバイダー向けにデータセンターインフラストラクチャーを設計・製造・販売しています。io(www.io.com)は米アリゾナ州フェニックスに本社を置く非公開企業です。 abb(www.abb.com)は、電力・自動化技術のリーダー企業として、公益事業や産業分野の顧客が環境負荷を低減しながらパフォーマンスを改善できる技術を提供しています。abbのグループ会社は、約100カ国で事業を展開し、約13万人の従業員を擁しています。 本リリースの技術用語に関する説明が必要な場合は、www.abb.com/glossaryにアクセスしてください。 本記者発表文の公式バージョンはオリジナル言語版です。翻訳言語版は、読者の便宜を図る目的で提供されたものであり、法的効力を持ちません。翻訳言語版を資料としてご利用になる際には、法的効力を有する唯一のバージョンであるオリジナル言語版と照らし合わせて頂くようお願い致します。
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